1. 宅建倶楽部

  2. 宅建講師のメッセージ・トップ

  3. 講座・教材の話

論理(理屈)を学んで欲しい

(事例1)

・ 東大卒は優秀だ 
     ↓
・ ○○さんは東大卒だ
    
・ だから○○さんは優秀だ

こういう理屈は、結構まかり通っています。
でも論理的に誤りです。

どうして誤りか説明できるでしょうか?

大前提である「東大卒は優秀だ」という文章にゴマカシがあります。
東大卒と優秀を「イコールで結んでいる」けれど、東大卒の中には優秀な者が「含まれるだけ」です。

(事例2)

・ 中卒は優秀じゃない 
    
・ ○○さんは中卒だ
     ↓
・ だから○○さんは優秀じゃない

こういう理屈も、(事例1)と同じで、論理的に誤りなことが分かるでしょう。
中卒と優秀じゃないを「イコールで結んでいる」けれど、中卒の中には優秀じゃない者が「含まれるだけ」です。

(事例3)

・ 塾・予備校に行くと合格しやすい 
     ↓
・ ○○さんは塾・予備校に行っている
     ↓
・ だから○○さんは合格しやすい

これも、予備校に行くと合格しやすいを「イコールで結んでいる」けれど、予備校に行く者の中には合格しやすい者が「含まれるだけ」です。

したがって、

・ 塾・予備校に行かないと合格しにくい 
     ↓
・ ○○さんは塾・予備校に行っていない
     ↓
・ だから○○さんは合格しにくい

という理屈も、論理的には正しくないことになります。

この記事の読者には、法律を勉強すると騙されにくくなるので、まずは入門資格である宅建から始める、という人もいるはずです。

でもね、

・ 法律を勉強すると騙されにくくなる 
     ↓
・ ○○さんは法律を勉強している
     ↓
・ だから○○さんは騙されにくくなる

という理屈も、論理的には正しくないです。

しつこいですが、
法律を勉強すると騙されにくくなるを「イコールで結んでいる」けれど、法律を勉強する者の中には騙されにくくなる者が「含まれるだけ」です。

でも両者を限りなくイコールに近づける方法は有ります
つまり法律を勉強すると騙されにくくなるという大前提をほとんど正しくする方法は有るのです
 

それは、
宅建試験に受かることじゃないです。
少しステップアップして、マンション管理士や行政書士・司法書士に受かることでもありません。

論理理屈を学ぶことです
試験に受かるから騙されにくくなるんじゃなくて、論理を学ぶからそうなるんです!

いままで書いてきたような大前提が、論理的には全部正しくない、ということが瞬間的に分かることです。
そういうことが分かると、不動産屋さんを仕事にしなくても、どんな業界に行っても、騙されにくくなります。
もちろんプライベートでも…。

じゃ優秀な皆さんに、卒業試験をします。

(卒業試験)

・ ブランド品を多く持っている人は金持ちだ 
     ↓
・ ○○さんはブランド品を多く持っている
     ↓
・ だから○○さんは金持ちだ

これは論理的に正しいか? もう簡単でたまらないですね。

ブランド品を多く持っている人と金持ちだを「イコールで結んでいる」けれど、ブランド品を多く持っている人の中には金持ちが「含まれるだけ」だから、誤りです。

資格試験の塾予備校は予備校の世話になると合格しやすいをイコールで結んでいるように見せかけます

ブランド品を売る商売はブランド品を多く持っている人と金持ちだをイコールで結んでいるように見せかけます

そのためにするのが広告です

宅建を勉強することをきっかけに論理を学ぶと、騙されにくくなるだけじゃなくて、例えば広告業界に行ったって使える人間になると思います。

私は、単なる丸暗記やゴロ合わせで宅建に受かっても「将来はないよ!」と良く言います。

せっかく法律の入門資格に挑戦するんだから、受験者の皆さんには是非、論理を学んで欲しいです何事も最初が大切!)

構えなくても大丈夫。
宅建倶楽部のサイトをイロイロ読んでくれるだけでイイです!


2006年04月16日(日)記
2023年11月09日(木)追記



ページのTOPへ