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論理のすり替え

予備校に通っている人たちでも不合格になるのに独学で受かると思うほうがおかしい

これは予備校の殺し文句です!
実際に某大手予備校の経営者が言っていたことでもあります。

果たして、ホントでしょうか?

この殺し文句が論理的な正しさを持つには予備校に通っているほうが独学で勉強している人よりということの証明が必要です

つまり
(1)予備校に通っているほうが、情報量が「上」
(2)予備校に通っているほうが、勉強量が「上」
(3)予備校に通っているほうが、合格率が「上」
(4)予備校に通っているほうが、その他で「上」
という証明が必要です。

(1)については
少なくとも宅建試験に関しては…
勉強の情報量が「上」なのは、むしろ弊害です(過去問の知識で十分)。
勉強以外の情報量については予備校が「上」とは言えません(現在はネットの方が「上」)。

(2)については
証明が不可能です

予備校に通っているだけで安心してしまう人がいる一方、独学でもすごく勉強している人たちは大勢います。

(3)についても、
証明が不可能です

宅建に関する限り、独学と合格率が変わらない予備校もあるし、合格率を水増して公取委から注意された所さえあります。

(4)の「その他」
に何を盛り込むかが問題ですが…
例えば、合格に最も必要とされる「自分で物を考えるチカラ」という点では、私は、むしろ予備校に通っている人たちのほうが「下」と思います。
でも、やっぱり証明が不可能です

このように考えてくると、
「予備校に通っている人たちでも不合格になるのに、独学で受かると思うほうがおかしい!」という論法は、一見正しいそうに見えますが、論理のすり替えがあります。

そんなワケで、
迷物講師は、このような論法で受講者を勧誘したことが一度もないのです!


2006年03月31日(金)記
2007年03月04日(日)追記
2023年11月16日(木)追記



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