宅建試験の参考書で一番売れているのは,現時点では,佐藤孝先生の「らくらく宅建塾」(週刊住宅新聞社)です。
そして佐藤先生は,「らくらく宅建塾」を教科書にしてDVD講座を開講されています。
26万円するのもありますが,高いか安いかは人それぞれでしょう。
私がもし,佐藤先生のDVD講座を勝手にコピーして,格安で海賊版を販売したらどうなるでしょうか?
著作権侵害になり,「10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金,又はこれらを併科」されます(著作権法119条)。
これは,言うまでもないことですね(笑)。
じゃ私が,教科書として佐藤先生の「らくらく宅建塾」を使い,私独自の解説を加え,私のオリジナルのDVD講座を,著作権者の許可なしに販売したらどうなると思いますか?
これも著作権侵害になります。
いくら私独自の解説を加え,私オリジナルのDVD講座を作ったとしても,それを販売するには著作権者の許可が必要になります。
教科書使用の許可を受けないと,オリジナルのDVD講座が海賊版扱いになっちゃうということです。
著作権法では,営利目的での教科書の引用は厳禁なのです(著作権法32条)。
なぜかと言うと,販売市場において佐藤先生のDVD講座の「売れ行きが低下する」からです。
私が無許可で「らくらく宅建塾」を教科書にして,私独自のDVD講座を開講したら,佐藤先生のオリジナルDVD講座(26万円)の「売れ行きが低下する」のです。
例えば私が2万円で,佐藤先生と同程度のものを無許可で販売したら,佐藤先生の26万円の講座は何百と「売れ行きが低下する」のが明白だと思いませんか?
この場合私は,「10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金,又はこれらを併科」じゃ済みません。
もし出版社(週刊住宅新聞社)が,佐藤先生のオリジナルの売上が300部低下したことを証明したら,私は,26万円×300=7800万円もの損害賠償をとられます。
最近,自分の教科書を作れないので,佐藤先生の「らくらく宅建塾」を使って「教室での講義」を予定している講師が増えているようです。
こういう講師は,正面から週刊住宅新聞社に交渉すれば,「らくらく宅建塾」の使用許可を与えてくれます。
前途有為な講師諸君は,何事も「正面から正々堂々と」がポイントです!
条件は,「らくらく宅建塾」を週刊住宅新聞社から直接購入することです。
特別な料金は要りません。
それどころか,部数がまとまれば市価より相当割り引いてくれます。
以上は,私が直接,週刊住宅新聞社出版局の某氏に確認したことです。
なお,週刊住宅新聞社が「らくらく宅建塾」の使用許可を与えるのは,「教室での講義」に限定されるそうです。
講義をDVDやCDにして販売する場合は,一切許可を与えず,過去に与えた例もないとのこと。
この点,週刊住宅新聞社に限らず,著作権者の許可を得たと宅建試験受験者にウソをついて,格安で海賊版DVDを販売している者が,残念ながら散見されます。
自分の教科書を作れない講師が,教科書を明示しないで,海賊版DVDを販売している例もあります。
受験者の皆様も,このような業者には十分御注意ください。
違法行為に手を貸したのでは,たとえ合格しても,後味が悪いもんです!