宅建の教材選びが難しいのは、五感をフル活用できないからです。
これは、宅建倶楽部の教材にも当てはまります。
1.目で視る
2.耳で聴く
3.鼻で嗅ぐ
4.舌で味見する
5.手で触る
これら5つの感覚が、人間の五感ですね。
大昔、私は結婚相手を選ぶ時に、この五感をフル活用させました。
五感をフル活用して選んだ結果は、まず間違いが無いです。
うちの奥さんと長~く暮していられるのも、最初に五感をフル活用した結果だと考えてます。
「五感をフル活用すれば間違いが無い」というのは、私たちが品物を買う時も、ほぼ当てはまります。
食べ物を選ぶ時なんかが典型ですね。
美味しいステーキなんか、ジューッという焼く音にさえ食欲をそそられます。
マイホームを買う時も、五感をフル活用すれば間違いが無いです。
五感を強調してくれる不動産屋さんは少ないですが、一生に一度か二度の高い買物なので、庭の土だって「舌で味見する」くらいがいいです。
自動車・バイクを買う時も、五感をフル活用して選べば、まず間違いが無いですね。
運転歴40年以上、日産自動車出身の私が言うのだから、信じること!(笑)
ところがですね、宅建試験の教材を選ぶ時は、
1.目で視る
2.耳で聴く
3.鼻で嗅ぐ
4.舌で味見する
5.手で触る
の五感をフル活用することが、一切できません。
これが、宅建の教材選びを難しくしている一番の原因です。
宅建試験の教材の品質は「合格しやすい」かどうかです。
これに尽きます。
でも、「合格しやすい」かどうかは、皆さんの五感では判断できないということです。
本屋さんに行って、表紙のデザインが素敵な本を買いました。
目で視て選んだのだから、少なくとも五感の一つを使ったと思うでしょう?
でも,これは誤解です。
教材の品質は「合格しやすい」かどうかですから、表紙のデザインは関係ないです。
予備校のパンフレットの写真をみて、イケメン講師や美人講師だから入学を決めました。
これも目で視て選んだのだから、五感の一つを使ったと思ったら、やっぱり間違いです。
教材の品質は「合格しやすい」かどうかですから、恋人・タレント・映画スターを選ぶときの基準とは、全然違います。
「合格しやすい」かどうかを五感で判断できないとなると、人間がとる行動パターンは決まってきます。
そうです。
「第六感」に頼るしかないわけです。
勘・インスピレーションと言っても同じです。
私を含めて、長い間宅建試験の教材を販売している業者(予備校・出版社)は、そもそも資格試験の教材が受験者の第六感で選ばれることを良~く知ってます。
こんなことさえ知らない業者は、短期間でつぶれて行きました。
とにかく販売業者は、教材が第六感で選ばれることを知っているので、どうすれば受験者の第六感を呼び覚ますことができるか、毎日頭をひねっています。
予備校・出版社の営業戦略は、毎日が受験者の第六感に向けられているといっても過言じゃないです。
1.目で視る
2.耳で聴く
3.鼻で嗅ぐ
4.舌で味見する
5.手で触る
の五感は、動物である人間が生きていくための基本的な感覚なので、人によってあまり違いがありません。
Aさんが目で視て綺麗だと感じる花は、BさんやCさんが視ても綺麗だと感じます。
ところが「第六感は、人間が生きていくための基本的な感覚ではないので、人によって感じ方がまるで違います」。
販売業者から見ると、そこが、受験者の第六感に向けられた営業戦略の難しさです。
この難しさは、「現時点では確率論」で運営されています。
「ヘタな鉄砲も数撃ちゃ当たる」式の営業戦略ですね。
いくつか例をあげます。
販売業者自身が、この品質では合格しにくいことを承知しながら、とにかく価格だけを安くします。
品物を選ぶ時の判断基準は「値段だけ」という受験者は、一定の確率で存在します。
そういう受験者を想定して、業者は確率論で勝負をかけます。
業者は,そういう受験者の第六感に訴えるべく,「当社独自のノウハウによって、お買い得の教材を開発しました」と宣伝します。
「ツイッターなどで、自社教材の品質の良さ、品質からみた価格の安さなどを、いくつものアカウントで書き込み、クチコミ操作します」。
クチコミは,第六感に訴える強力な武器です。
例えば、教材販売業者がグーグルにアドワーズ広告を出せば、ほとんど自動的にアフィリエーターが運営するブログ等にアドセンス広告がはられます。
そして教材を探している受験者が、そのアドセンスをクリックすると、アフィリエーターにはグーグルから報奨金が支払われます。
これは販売業者とアフィリエーターが直接契約するのではないですが、システム上そうなっています。
最近では、アフィリエーターが運営するブログ等を経由して業者に資料請求があるとアフィリエーターに数千円、実際に教材が売れるとアフィリエーターに1万円以上の報奨金が支払われるアフィリエイトプログラムも、勢力を伸ばしつつあります。
こういうプログラムに参加しているアフィリエーターは、受験者の第六感を刺激すべく、毎日のようにブログを更新してくれます。
ここは【対策】のコーナーと表示しているのに、長々と業者側から見た営業戦略を書いてしまいましたね。
じゃ、宅建受験者の皆さまの側から見た対策を書きます。
善良でマジメな受験者の皆さまが、教材選びで後悔しないようにする対策です。
上の(3)の(イ)(ロ)(ハ)で書いたような「販売業者の営業戦略があるんだな!」ということを、絶対に知っておいてください。
つまり、業者は皆さまの第六感を刺激するために,
(イ)安さを強調しているかもしれない
(ロ)クチコミを操作しているかもしれない
(ハ)アフィリエーターを動かしているかもしれない
ということを意識して教材選びをするのです。
そうれば、ハズレを引く確率が非常に少なくなる、ということです。
まあ、「受験者の皆さまは、業者の営業戦略をウラから見ればいい」のです。
その上で、自分なりに具体的な購入の戦術を練ることです。
ボケーっとネットサーフィンしているのでは、せっかくの第六感も狂ってしまいますよ。
私が伝授できるのは、2020年代の今になっても、これだけです。
最後になりましたが、かく言う私が、このような記事を書いていること自体が、「善良でマジメな受験者の皆さまの第六感を刺激するためである」ことを、白状しておきます!
令和 2年12月 1日(火)記
令和 4年12月 1日(木)追記