メタルテープ
 
宅建資格講座の録音教材を作るとき,困ってることがあります。
 
カセットのメタルテープの生産が中止されちゃったことです。
わが国で唯一残っていた 「TDKのMAEX」 という製品も生産中止になりました。
 
御存知の通り,カセットテープには ・ノーマル ・ハイポジ ・メタルがあって,音質が一番イイのはメタルです。
原本をハイポジで吹き込むと,受講者の皆様に届く製品の音質が「こもった音」になりがちです。
そこで私は,一貫してメタルテープにドルビーをかけて吹き込んでます。
 
「MDの時代だからアナログのメタルが消滅するのは仕方ない」 と思う人がいるかも知れませんが,私の場合は,やっぱり困るんです。
 
MD・CD・ICレコーダー等はデジタルなので音質はイイのですが,ちょっとした修正に適しません。
これらのデジタル機器は,録音・消去が「トラック単位」でされます。
だから,「この部分の一言を修正したい」 という要請には応えてくれないんですね。
一言を修正するのに,トラック全部(音楽CDで言えば一曲全部)をもう一度吹き込み直さなければなりません。
 
そんなわけでCDを作成するときも,原本はカセットのメタルテープで吹き込んでいるわけです。
レコード会社が音楽CDを作成するときも,いまだに原本はテープ(カセットより幅の広いテープ)だから,まあ同じような手順です。
 
今は秋葉原で買い貯めておいたメタルで何とかしのいでます。
しかしこれが底を突いても,どこかの宅建の学校(予備校)のように,音質のあまり良くないハイポジで原本を作るようなことは絶対にしません。
 
DAT(デジタル・オーディオ・テープデッキ)にする手があるからです。
 
音質の物差しであるサンプリング周波数は, DAT = 48キロヘルツ, CD= 44.1キロヘルツ, MD = 32キロヘルツなので,今よりイイ音質の製品が提供できます。
レコード会社が作成する音楽CDより音質のイイ 「私の声!」
考えただけでも ゾッ〜 としますが(笑)。
 
設備をDATにすると結構お金が掛かりますが,背に腹はかえられません。

平成16年1月22日(木)記



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