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世の中斜めに見ちゃダメ

最後に更新した日:2021年09月10日(土)


親戚に、戦前の読売新聞で記者をやっていた人がいました。
でもスキャンダルを起こして首になっちゃった。

その人は、戦後のドサクサ時代からずっと、ゴロツキ新聞(私の父親がそう呼んでいた)を発行し、総会屋みたいなことをしていました。

何かネタはないかと、大蔵省に勤めている父親の所にもよく飲みにきました。
お金はすごくあって、東京の一等地に広大な土地も持っていました。

昭和25年(1950年)頃には、渋谷駅前の土地を坪20円(20万円じゃない!)で買った、と自慢していたそうです(後で父親から聞いた話)。

その人のことを、我が家では「神田のおじさん」と呼んでいました。

その頃、私の父親は共産党員の首切りをする仕事をしていました。
いわゆるレッド・パージの先鋒をかつがされていたのです。
ある意味で権力の側にいたわけです。
でも安月給でした。

私はいま、
権力の側にいた父親と、ゴロツキ新聞を発行していた「神田のおじさん」の、両方の影響を受けて育ったと思っています(両方共すでに故人)。

私自身、30代前半でサラリーマンをドロップ・アウトした時、真っ先に考えたのは「神田のおじさん」のような生き方をすることでした。

でも、そうはしませんでした。

父親のように権力側に付くのもイヤだけど、裏社会で生きて行くのもイヤだったのです。
それでイロイロ廻り廻って辿り着いたのが、今の仕事です。

これは、私の中に生まれつき存在する一種のバランス感覚だと思っています。

こういう感覚で今の風潮を見ていると、すっごく面白いです。
今回のライブドア問題では、「神田のおじさん」のようなジャーナリストが大勢登場しているからです。

いまの検事総長を、政治とつながった「悪の検事総長」呼ばわりするジャーナリストがいるかと思えば、「生活のためにやっているんだなぁ」と哀れみさえおぼえる人もいます。

そこで言いたいです。
長い物に巻かれちゃダメだけど世の中を斜めに見てもダメ

最初に投稿した日:2006年2月7日(火)

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