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デジタルネイティブの光と影


『自分の私生活は公開しないくせに、受講者の私生活を知りたがる講師ばかり…怒…、そこで迷物講師は不平等な関係を改める為に、自分の私生活を積極的に公開しま~す…ハイ!…』



2008年(平成20年)に書いたメッセージです。

(1)

11月10日(月曜日)に放映されたNHKスペシャルを見てから、ここ2~3日ずっと考えていました。

この番組のタイトルは「デジタルネイティブ」です。

子どものころから、インターネットを水や空気のように使いこなしてきた若者を「デジタルネイティブ」と呼ぶそうですが、そういう若者たちがネット上のつながりをベースに、これまでの常識では考えられない影響を世界に及ぼしつつある、という話でした。

13歳でインターネットを駆使して起業し全米の注目を集めている少年、ネット上に200ヵ国の若者が参加する「国際機関的なもの」を作り上げてしまった若者などが紹介されていました。

(2)

若者たちが世界の常識を変えつつあるのは、デジタルネイティブの光の部分です。

でも光を演出できるのは、これから何年経っても、ほんの一部の若者に限られるような気がしてなりません。

世代的にはデジタルネイティブでも、99パーセント以上の若者は、世に言うスパマーに成り下がるしか道は無いように思うのです。

デジタルネイティブの少し上の年代、現在25歳より上の年代の人たちのインターネットでの行動を観察していると、そんな風に心配せざるを得ません。

(3)

私なりに、現在25歳より上の年代の人たちのインターネットでの行動を観察してみると、こうなります。

過半数は、インターネットを閲覧するだけの人。
ブログを書くこともなく、現実社会にしっかりとした足場がある人たちです。

残りの3割前後が、自分からもインターネットで何らかの情報を発信したいと思っている人。
ブログを書いたり、ミクシーをやっている人たちなんかがそうです。

ブログ派やミクシー派も、半分以上は、現実社会にしっかりとした足場がある人たちだと思います。

でも、ブログ派やミクシー派の一部が、現在すでにスパマーに成り下がっています。

デジタルネイティブ世代がもっと大きくなると、現在より何倍ものスパマーが増産されるのではなかろうか。私は、こういう心配をしているのです。

冒頭のNHKスペシャルでは、こんな事には一切触れませんでしたが…。

(4)

スパマーの意味はハッキリしませんが、「ネット上で不特定多数を相手に迷惑行為をする人間」と定義づけると、ネット社会がスパマーだらけになってしまう前兆は、すでにいろいろな所で観察できます。

スパムメールを送るやつは有名ですが、それに限りません。

他人のブログに無関係なトラックバックやコメントを送るやつも、スパマーです。

ブログ記事の自動生成ツールでURLを増産させるやつも、グーグルやヤフーの検索品質を下げるので、立派なスパマーです。

まだまだ有ります。

定義を厳しくすれば、アフィリエイトで収入を得ようとするやつは、スパマーです。

まあ最後のアフィリエイトの点は、グーグルやヤフー等の地主様が煽っている面があるので、スパマーと決めつけるのは可哀想な気もしますが、武士道的な私の古い基準で言えば、「せこい」し「チマチマ」していて迷惑なので、やっぱりスパマーです。

(5)

好き勝手に書いていますが、結局言いたい事はこうなんです。

いつの世にも、天才は出現します。

13歳でインターネットを駆使して起業し全米の注目を集めている少年は、デジタルネイティブなんていう言葉を使わなくても天才です。

そしていつの世にも、天才の影には、その何万倍もの凡人がいます。

ただそれだけの話ではないかと…。

現在すでにスパマーになっている人も、凡人に過ぎません。
ただそれだけ…。

凡人とは何かと言うと、独創的なものを創れない人たちです。

だから猿マネになります。
アフィリエイトが稼げると聞けば、アマゾンで指南書を買ってきてマネしているだけ…

(6)

現在のほとんどの凡人は、「人の物は盗まないけど信号無視はする」人たちです。

その倫理観を少しだけ改め、「人の物は盗まないし信号無視もしない」ようにしてくれれば、ネット社会がスパマーだらけになってしまうという私の心配はハズレると思うのですが…。

ちなみに私は、「人の物は盗まないし信号無視もしない」凡人です。

凡人どうし平和に暮したいものです!


2008年11月14日(金)記
2023年12月03日(日)追記



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