(1)
きょうは書きたくて仕方なかった記事を,勝手に書きます。
宅建試験とは全然関係ない,茶飲み話です。
(2)
いま世間を騒がせてる「かんぽの宿」(70箇所)の建設費の総額は,2400億だそうです。
それをオリックスが109億の安値で落札したというので,騒がれてるんですね。
(3)
そんで,この記事を読んでる皆さんのほとんどは,入札 → 落札過程にだけ目を奪われ,「オリックス(or郵政会社の現経営陣)は悪いやつだ!」と思わされてることでしょう。
鳩山総務大臣の「出来レース」発言,それを支持するマスコミの影響力の大きさを改めて感じます。
(4)
ところで,世界同時不況の引き金になったリーマン・ブラザーズが破綻したのは,去年の9月中旬でした。
日本では,早速,野村ホールディングスがリーマンの,
・欧州・中東部門
・アジア部門
を買収して,従業員の雇用を引き継ぎました。
じゃ,野村による欧州・中東部門の買収価格はいくらだったと思いますか?
わずか2ドルです!
なぜかと言うと,野村はリーマンの欧州・中東部門については会社資産を引き継がず,従業員だけを引き受けたからです。
この御時世,従業員(正社員)の雇用を守る経費は何百億掛かるか分からないので,それを差し引いた価格が2ドルってことです。
だから,2ドルの安値で買収したことについて,「出来レース」などと発言するわが国の閣僚は全然いませんでした。
(5)
いま騒ぎになってる「かんぽの宿」は全国に70箇所あります。
そして,オリックスが109億で落札した場合は,従業員の雇用を引き継ぐのが条件になってます。
しかも,報道によれば「かんぽの宿」の年間の赤字額は50億だそうです。
私がオリックスの会長だとしたら,
・従業員を引き継ぐ経費100億
・施設の改装費,宣伝費200億
くらいを見込むでしょう。
それじゃ足りないという経営者が多いかも知れませんね。
いずれにしても,私の見込みだと,これから300億は余計掛かるわけだから,109億で落札したとしても,409億で買ったのと同じになるわけです。
総建設費2400億の中古物件を409億で買うのは,私の感覚からは,そんなに暴利だとは思えないんです。
だから,ふだん報道を見ていても「オリックスってそんなに悪いの?」といつも感じてます。
(6)
それより,70箇所の「かんぽの宿」を建設するのに,2400億も掛かった点に,私は疑惑の匂いを感じます。
仮に,初めからオリックスがやっていたら1500億くらいで済んだような気が…。
とすれば,差額の900億は,すでに「利権屋さん」「天下り官僚さん」が寄ってたかって喰っちゃった後なんで,もう少し話が複雑になってくるでしょう。
東京地検特捜部あたりは,匂いを嗅ぎつけているのでしょうか?
嗅ぎつけても,政権中枢に及ぶ可能性があるので,目をつぶるのかな?
(7)
「かんぽの宿」の多くは,正社員の仕事を探すのも大変なローカルな地域にあります。
そして「かんぽの宿」の正社員は,その地域では非常に恵まれた年収を得ているそうです。
そういう人たちの採用基準は,どうだったのでしょう?
その地域の郵便局幹部から依頼された縁故採用率は,どのくらいなのでしょう?
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