『自分の私生活は公開しないくせに、受講者の私生活を知りたがる講師ばかり…怒…、そこで迷物講師は不平等な関係を改める為に、自分の私生活を積極的に公開しま~す…ハイ!…』
2012年(平成24年)に書いたメッセージです。
(1)
私が30代でタクシーの運転手(人生で2回目)をやっていた時の話。
平日の夜、東京の赤坂を流していると、ホロ酔い加減の中年紳士が手を上げたので車を寄せ、ドアを開けました。
(2)
わたし:こんばんは。
紳 士:ニシロクゴウを行ってくれ!
わたし:ハイ! かしこまりました。
生来のあわて者である私は、ニシロクゴウを東京都大田区の西六郷(多摩川の土手付近)と勘違いし、第一京浜国道方面へ車の向きを変え、後ろを振り向き紳士に話かけると、すでに軽いイビキをかいていたので、そのままにしておきました。
30~40分で西六郷手前の蒲田駅付近に差し掛かったので、「お客さん!」と少し大きめの声を出して紳士を起こしました。
「いま蒲田駅のそばなんですが、西六郷のどの辺ですか?」
その瞬間、紳士の酔いが急に醒めて行くようすが手に取るように分かりました。
「エーッ! なんで蒲田なんかに来ちゃったのーッ!」
中年紳士のリクエストは、赤坂から246(ニーヨンロク)を行ってくれということだったのです。
246は、東京では有名すぎるくらいの通りで、国道246(ニヒャクヨンジュウロク)号線のことです。
赤坂周辺から渋谷や三軒茶屋を経由して神奈川県の厚木方面に行く、東京の大動脈です。
なお、この紳士には本来の目的地まですべて無料でお送りし、途中、ラーメンまでおごってくれたので、怒りは収まったと思います。
(3)
今日(2012年3月11日)は、東日本大震災から1年。
2万人近くの死者・行方不明者を出し、被害総額が16兆とも25兆とも言われる大災害でした。
私の奥さんの実家は福島県某市ですが、ここで語っても仕方ない諸々の被害を被りました。
にもかかわらず、船橋でノウノウと暮らしているわが家族は、3・11という日付は知っているものの、巨大地震の発生時刻まで覚えている者は一人もいませんでした。
それで、きのうの夕食時に、私が奥さんや子供たちに話したエピソードが、この西六郷誤認事件だったのです。
(4)
ニシロクゴウと覚えようが、ニーヨンロクと覚えようが、あの巨大地震の発生時刻は、午後2:46です!
諸々の被害を被ったすべての被災者の皆さまに、改めてお見舞い申し上げます。
2012年03月11日(日)記
2023年12月05日(火)追記
ページのTOPへ