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宅建試験の受験率と本当の合格率

受験申込者に対して、実際に受験した人の割合を「受験率」といいます。

最近の受験率は、こうです(小数点以下切捨て)。
・ 昭和62年…88パーセント
・ 昭和63年…84パーセント
・ 平成01年…83パーセント
・ 平成02年から平成18年の17年間は、すべての年で、80パーセントか79パーセントのどちらかでした。

こういう数字を見せつけられると、誰でも今年の受験率を予想できますよね。
そう、80パーセント前後です!

受験放棄率が20パーセントもある国家試験、スゴイですね。

今年の受験申込者は26万人。
その20パーセントに当たる5万2千人が、受験会場にやって来ません。

この20パーセントの人が受験放棄を決心するのは「いつ頃なのか」について、私なりに調べたことがあります。

おそらく、毎年8月中には決心していると思われます。
毎年、お盆休みをはさんで「こりゃ無理だ」と考えてしまうのでしょう。

そこで次の話です。

今年は、受験放棄者5万2千人を除く20万8千人で、合格証書の争奪戦が行われることになります。

じゃ20万8千人が、現在ちゃんと勉強しているかと言えば、全然違います。

現時点でちゃんと勉強しているのは、せいぜい半分。
10万人くらいでしょう。
こんな駄文を読んで下さる「あなた」を含めて、10万人です。

9月になって改心して、ちゃんと勉強を始める人も数万人います。
でも、ほぼ同数が9月になってから「しぼみ」ます。
その意味ではプラマイゼロ。

だから、ちゃんと勉強して本試験に臨むのは、やっぱり10万人でしょう。

その10万人で合格証書の争奪戦が行われます。

最近3年間の合格者は、次の通りです(百以下切捨て)。
・ 平成16年…2万7千人
・ 平成17年…3万1千人
・ 平成18年…3万3千人

合格者数は「政策」で決まります。
宅地建物取引士の充足率、宅建試験の権威、その他いろいろな政策があるようです。

じゃ予想してみましょう。
今年の合格者は、平成18年に近いと考えています。

したがって、
3万3千÷10万人=33パーセント
これが、ちゃんと勉強して本試験に臨んだ人の本当の合格率だと思って下さい。

ちゃんと勉強すれば「3人に1人は受かる」試験。
それが宅建です。

去年は、5問免除問題(問49)で正解肢が2つ出るミスが起きました。
その分、一般受験者の正解率が上がり、数千人の5問免除者があおりを受けました(私の分析)。

お上はやさしいです。去年の不始末を考えてくれるでしょう。
とすれば、5問免除者の本当の合格率は、今年は66パーセントくらいになるはずです。

皆さんを元気づけるつもりで書いていますが、ちゃんと勉強して本試験に臨んでも、一般受験者で3人に2人、5問免除者で3人に1人が、合格証書を手に出来ません。これも現実です。

宅建の勉強は、最終コーナーを回り直線コースに入ったこれからが、非常に大切です。

「御用サイト」や「ちょうちん記事」に惑わされず、最後まで気を抜かないでね!

平成19年 8月29日(水)記
令和 3年10月15日(金)追記


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