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欲望と宅建試験

最後に更新した日:2021年03月13日(土)


合格したいという「欲望」がなければ宅建試験には受からないが、宅建に受かるには、「問題意識をもち、それを具体化する」ことが絶対に必要。
欲望 → 問題意識 → 問題意識を具体化するという流れの中で、一番難しいのが「問題意識の具体化」だ。
平成20年「問6」と「問13」を材料に具体化してみたのが今日の記事。


(1)欲望

欲望がなければ、人は生きて行けません。
それと同じで、合格したいという欲望がなければ、宅建試験に受かるのは無理です。

(2)問題意識

じゃ、合格したいという欲望があれば宅建に受かるかと言えば、違います。
どんなに合格の欲望が強くても、欲望だけでは宅建には受かりません。

宅建に受かるには、欲望の他に問題意識を持つことが絶対に必要です。

(3)問題意識を具体化する

じゃ、欲望の他に問題意識を持っていれば宅建に受かるかと言えば、まだ違います。
問題意識が抽象的な段階では、宅建には受かりません。

宅建に受かるには、問題意識を具体化することが絶対に必要です。

(4)今年の宅建合格に引き直してみると…

(イ)欲望

今年の宅建試験に向けて勉強している人で、こんな私の記事を読んでくれている皆さんは、全員が合格したいという欲望を持っているでしょう。

その点では全員がOKです。

(ロ)問題意識

(ⅰ)平成20年問6の問題
[正解は(2)]

AからBとCとが負担部分2分の1として連帯して1,000万円を借り入れる場合と、DからEが1,000万円を借り入れ、Fがその借入金返済債務についてEと連帯して保証する場合とに関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
(1)Aが、Bに対して債務を免除した場合にはCが、Cに対して債務を免除した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる。Dが、Eに対して債務を免除した場合にはFが、Fに対して債務を免除した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる。
(2)Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及び、Cに対して履行を請求した効果はBに及ぶ。Dが、Eに対して履行を請求した効果はFに及び、Fに対して履行を請求した効果はEに及ぶ。
(3)Bについて時効が完成した場合にはCが、Cについて時効が完成した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる。Eについて時効が完成した場合にはFが、Fについて時効が完成した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる。
(4)AB間の契約が無効であった場合にはCが、AC間の契約が無効であった場合にはBが、それぞれ1,000万円の債務を負う。DE間の契約が無効であった場合はFが、DF間の契約が無効であった場合はEが、それぞれ1,000万円の債務を負う。

(ⅱ)平成20年問13の問題 [正解は(4)]

Aが所有している甲土地を平置きの駐車場用地として利用しようとするBに貸す場合と、一時使用目的ではなく建物所有目的を有するCに貸す場合とに関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
(1)AB間の土地賃貸借契約の期間は、AB間で60年と合意すればそのとおり有効であるのに対して、AC間の土地賃貸借契約の期間は、50年が上限である。
(2)土地賃貸借契約の期間満了後に、Bが甲土地の使用を継続していてもAB間の賃貸借契約が更新したものと推定されることはないのに対し、期間満了後にCが甲土地の使用を継続した場合には、AC間の賃貸借契約が更新されたものとみなされることがある。
(3)土地賃貸借契約の期間を定めなかった場合、Aは、Bに対しては、賃貸借契約開始から1年が経過すればいつでも解約の申入れをすることができるのに対し、Cに対しては、賃貸借契約開始から30年が経過しなければ解約の申入れをすることができない。
(4)AB間の土地賃貸借契約を書面で行っても、Bが賃借権の登記をしないままAが甲土地をDに売却してしまえばBはDに対して賃借権を対抗できないのに対し、AC間の土地賃貸借契約を口頭で行っても、Cが甲土地上にC所有の登記を行った建物を有していれば、Aが甲土地をDに売却してもCはDに対して賃借権を対抗できる。

(ⅲ)上の二つの出題について普通に正解できなかった人

宅建受験者は誰でも、出題された設問を正解したいという欲望をもって試験に臨みます。
だから、その欲望を達成できなかった人(上の二つの出題について普通に正解できなかった人)は、問題意識を持たなければなりません。そもそも人生の問題意識は、ほぼ全部が、欲望を達成できなかったことから生じます。

この記事を読んでくれている8割くらいの人が、普通に正解できなかったでしょう。

そして、その中のほとんどの人が、「もっと勉強しなければ」と内心思っていることでしょう。

とすれば、その人たちは問題意識を持ったという点ではOKです。

しかし、「もっと勉強しなければ」と思っているだけじゃ、宅建には受かりませんよ。
あまりにも問題意識が抽象的だからです。
上のほうでも書いたように、問題意識が抽象的な段階では、宅建には受からないのです。

たとえ、もっと勉強しようと一日6時間学習したとしても、問題意識が抽象的なままなので、上の二つの問題が時間内(一問2分強)で解けるようには、まずなりません。

宅建に受かるには、問題意識をもっと具体化することが絶対に必要なんです。

(ハ)問題意識を具体化する

上の二つの問題は、二つとも有名な過去問の知識さえあれば、対処できるはずです。

でも、
・問題文が異常に長い
・四肢すべてが比較問題
という点で、時間内(一問2分強)で文章を読解する能力がない受験者を振るい落とそうとする意図が明白な出題です。

特に、一問の中の四肢全部が比較問題(「問6は連帯債務と保証の比較」「問13は借地借家法が適用されない場合と適用される場合の比較)という民法の出題スタイルは、最近の新傾向であり、試験委員のメンバーにほとんど変更のない今年も、同じような出題スタイルが2問は出るだろうことは、宅建講師なら誰でも予想できることです。

だから、上の二つの出題を普通に正解できなかった人が持つべき問題意識は、「もっと勉強しなければ」というような抽象的なものではダメです。

・問題文が異常に長い
・四肢すべてが比較問題
にも対処できる「時間内(一問2分強)で文章を読解する能力」を、本試験までにどうやって自分のものにするか、という具体的な問題意識を持たなければなりません。

さらに言えば、宅建試験はアナログ試験(紙に印刷された問題を解く試験)であり、読むスピードと正確性という矛盾する概念をどう調和させるかを、直前期には強く意識しなければならず、生講義・DVD・CDに頼って勉強してきた人は、それらとの決別を徐々に意識しなければなりません。

繰り返します。宅建は紙に印刷された文章の読解力が試される試験です!

私は受講者に、「アウトプット教材とされている過去問集も、インプット教材である参考書と同様に『解説を読み込め』」と良く言います。こんなのも、「時間内(一問2分強)で文章を読解する能力」を身につける有力な手段なのです。

三週間もあれば宅建の勉強の仕方を変えてもそれが身につくので、思い当たるフシが有る人は是非参考にして下さい。

(5)マトメ

ちょっと長くなったのでマトメると、こうです。

欲望がなければ生きて行けないのと同様、合格したいという欲望がなければ宅建試験には受からない。私の記事を読んでくれている皆さんは、合格したいという「欲望」の点では、全員がOK。

でも、宅建に受かるには、欲望の他に「問題意識」を持つことが絶対に必要。
問題意識は、欲望を達成できない(例:過去問が普通に解けない)ことから生ずるが、抽象的な問題意識(例:もっと勉強しなければ)じゃダメ。

宅建に受かるには、「問題意識を具体化する」ことが絶対に必要。

以上の事を、平成20年問6と問13を材料に書いたのが今日の記事です。

欲望 → 問題意識 → 問題意識を具体化するという流れの中で、一番難しいのが「問題意識の具体化」です。これは、人生すべてに当てはまると思います。

「問題意識の具体化」は難しいだけに、有料・無料を問わず、関係者の力量が一番物を言う所です。


最初に投稿した日:2009年08月24日(月)


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