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宅建の勉強は、すればするほど知らないことが増える

(1)

台風18号が太平洋上に抜け、今日は秋晴れの所が多くなるかも知れませんね。
でも、心はどこか晴れない受験者の方も多いのではないでしょうか?
その原因のほとんどは、本試験への不安だと思います。

(2)

不安が生じるのは、勉強している証拠ですよ!

合格する人は、今の時期勉強してるのは当たり前なので、合格圏内にいる受験者は、そのほとんどが不安を抱えています。

(3)

皆さんは、勉強というのは「すればするほど、知らないことが減る」と思っているでしょ?
でも、法律の学習に、これは当てはまりません。

法律の勉強は、「すればするほど、知らないことが増える」のです。

(4)

私たちが中学や高校時代にやっていた勉強は、機械的な丸暗記が結構幅をきかせていましたね。
勉強の対象が機械的な丸暗記であれば、「すればするほど、知らないことが減る」のは当然です。

でも法律の勉強は、機械的な丸暗記じゃなく、意味のある学習です。
意味のある学習では、「すればするほど、知らないことが増える」のです。

(5)

例えば、物権の所を勉強したとします。
参考書には、「物権とは、物を直接・排他的に支配できる権利である」と書いてありました。

その場合、法律は意味のある学習なので、

・「物」って何だろう?
・「直接」ってどういう事?
・「排他的」の具体例は?
・「権利」って何?

などと、疑問がどんどん増えて行きます。

それらの疑問を解決できた人には、さらに、物権は債権とどう違うの? という新たな疑問が生じてくるでしょう。

それを解決できたとしても、借家権は債権とされているのに排他性があるのはなぜ? と、また疑問が生じてきます。

さらに疑問は続きます。

そもそも、民法が物権と債権に分けているのはなぜだろう? と。

このように、意味のある学習では、「すればするほど、知らないことが増える」のです。

(6)

意味のある学習では、すればするほど、知らないことが増えるので、どこかで見切りをつけて下さい。
法律の入門資格である宅建では、なおさらです。

ここを履き違えると、商業主義の餌食になりやすく、「先がない」「合格しにくい」「何年も受ける」、という事になります。 まじめな受験者ほど、陥りやすい傾向です。

(7)

不安を抱えている受験者の皆さん。

この時期、一つの事にこだわっちゃダメ。
どこかで「見切り」をつけ、あと1週間ですべての知識を全部見直せるような勉強をして下さい。

きょうの記事で、一人でも多くの「まじめな受験者」の不安を解消できれば、幸いです。

平成21年10月9日(金)記


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