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出題者は宅建のサイトを覗いている

そろそろ本試験問題が作成される季節です。

出題者は、宅建のサイトを覗いているし、いくつかの宅建メルマガにも登録しています (わけあって今日は断定的に物を言います)。

皆さんが出題者の立場だったら、自分の担当科目について、宅建のサイト等でどんなことが書かれているか気になるでしょ?
出題者も人の子。 まったく同じと考えるのが大人の思考法です。

したがって受験者としては、宅建のサイトや宅建のメルマガに書かれている「ガセ情報」には、特に注意しなければなりません。

ガセ情報の筆頭は
練習すべき過去問は最近の5年から10年で良いというやつです

こういう情報は、平成8年又は平成13年からの過去問を練習すれば大丈夫と受験者に思わせてしまいますが、私だけでなく、出題者も非常に「ニガニガしく」思っているでしょう。

平成17年に、所得税でこんな問題が出ました。

建物等の所有を目的とする土地の賃借権の設定の対価として支払を受ける権利金の金額がその土地の価額の10分の5に相当する金額を超える場合には、譲渡所得として課税される。(平成17年問26肢2)

これは正しい記述で、しかも正解肢でした。

多くの受験者が苦労した問題ですが、
実はこの問題、30年以上も前の「昭和49年」に同じような出題があり、過去問の焼き直しだったのです。

※ 参考
(昭和49年問24肢3)
建物の所有を目的とする借地権の設定の対価として、一時に支払を受ける権利金で、かつ、土地の価額の2分の1を超えるものは、不動産所得にならない。(答えマル)

出題者は、宅建のサイトや宅建のメルマガに書かれている「ガセ情報」を逆手に取って、わざと30年以上も前のマイナーな過去問をホジクリ返したわけです。

「ガセ情報」を流す出版社の工作員、その「ガセ情報」を逆手に取る一部の無能な出題者、イロイロな意味で迷惑な話です!

参考記事 - 過去問題の利用法

平成18年6月17日(土)記


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