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勝負脳

合格発表から1週間経ちました。

今年の宅建試験は、
・ 申込者数240、278人
・ 受験者数193、573人
・ 合格者数  33、191人
でした(受験者に対する合格率は17.1%)。

受験したけど合格できなかった人は、全国で16万人もいる計算。
相変わらず厳しい試験です。

私が今日メッセージを送りたいのは、この16万の中の5万人の人たちです。

この人たちは、わずかな差で「目的」を達成できませんでした。

わずかな差だった場合、フツーの人は「運が悪かった」と考えます。
択一に過ぎない宅建試験でこう考える人は、すっごく多いです。

そして、「運も実力のうち」と自分を納得させるのが一般です。

しかし、このような納得のさせかたでは、来年も同じ轍を踏む危険が大きいです。

私に言わせれば、わずかな差の5万人もギリギリで合格した人も、実力に差はないです。

結果が違ったのは「実力を発揮できなかった」ただ一点にあります。

とすれば、
「実力を発揮できなかった」のはなぜか、ともっと具体的に自分を納得させなければなりません。

「運も実力のうち」などと、抽象的な所でお茶を濁している限り、いつまで経っても自分の望む人生は得られません。

実力を発揮できなかったのは、「勝負に弱い」からです。
勝負に弱いのは、いざという時に「あがってしまう」からです。

あがってしまう原因にも、いくつかパターンがあります。
 (1)性格的なもの(あがり症)
 (2)いい所を見せんがための気負いすぎ
 (3)その他

(1)と(2)については、今日の私が出る幕じゃないです。

案外見逃されている(3)の「その他」に関して、最近いい本が出たので紹介します。

その本によれば、
スポーツでも試験でも、勝負のカギを握るのは「戦略」であり、勝つことを「目的」にしているだけでは頭が良いとは言えない、とのことです。

著者は、この「戦略」に独創性をもたせた状態を「勝負脳」と名付け、わずかな差の勝負に勝つカギを握るといいます。

この勝負脳は、練習すれば誰でも獲得できるらしいですが、私もそう思います。

イチロー選手や荒川静香さんの例をあげながら、わかりやすく論を進めているので、わずかな差の5万人の人たちはもとより、今年めでたく合格した人にも読んでもらいたい本です。

<勝負脳>の鍛え方 林成之著(講談社現代新書)

平成18年12月6日(水)記



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