きょうは、このブログを読んで下さっている他の講師に向けて書きます!
宅建受験者の方が読んでも、ふだん威張っている(ようにみえる)講師の弱点をエグリ出す内容なので、オモシロイかもしれません(笑)。
(1)
インターネットが発達したことで、法律系資格試験業界の将来は暗いというのが私の診たてです。
(2)
私が講師を始めた36年前、「モノ」と「情報」は一体化していました。
宅建試験に合格するための「情報」は、出版物・予備校の校舎・講師の汗といった「モノ」からしか得られませんでした。
しかし、インターネットの発達は「モノ」と「情報」の分離を加速させています。
出版物・予備校の校舎・講師の汗といった「モノ」をあまり感じることなく、パソコンや携帯のスイッチを入れれば宅建合格に必要な、一応の「情報」が入ってくるのが現代です。
(3)
もっとも現時点では、「モノ」と「情報」の分離が完全になされているわけじゃないです。
そこで、「モノ」と「情報」の分離をすばやく察知した講師は、
・ 人に使われているよりはマシ
・ オリジナルの教材を開発すれば儲かる
などと考え、予備校を飛び出します。
こう考えるのは30代・40代の講師に多いです。
20代なら違う業界への転身も可能なので、宅建予備校を飛び出すのは30代・40代が、やっぱり多いです。
(4)
しかし、予備校を飛び出した講師に立ちはだかるのは、ここでもインターネットの発達なのです。
資格試験業界は、コンテンツ(情報)を売るビジネスです。
このビジネスの一番の弱みは、たとえオリジナルの新コンテンツでも、過去のコンテンツと競合してしまうという点にあります。
A講師が予備校を飛び出して、いかに斬新な教材を開発しようとも、ベテラン講師が作った過去のコンテンツと競合してしまう、ということです。
(5)
インターネットがなかった時代は、斬新な教材を開発して、雑誌等に宣伝すれば、それなりに食べて行けました。
私など、住宅新報社の不動産受験新報に広告を出しただけで、食べて行けたのです。
なぜだと思いますか?
過去のコンテンツと競合しても、宅建受験者にはそれを知る手段がなかったからです。
私より10年以上も前から、大手にない斬新な教材を販売している講師は結構いましたが、インターネットがなかったので、受験者にはそれを知る手段はなく、結果、私の教材は過去のコンテンツと競合しないで済んだのです。
(6)
インターネットの発達とは、つまりは、グーグル・ヤフーなどの検索エンジン、フリー百科事典のウィキペディアなどが、世界中に存在するコンテンツ(情報)を整理してくれることです。
だから宅建受験者は、簡単にいろいろなコンテンツを比較することができ、その中には当然ベテラン講師のコンテンツが含まれるので、いかに斬新な教材を開発しようとも、過去のコンテンツと競合してしまうという構図です。
(7)
過去のコンテンツと競合した場合、資格試験業界では、過去のコンテンツに軍配が上がるのが、ほとんどです。
なぜかというと、おそらく「人間の保守性」と「コンテンツの性質」(例:法律の基本構造・過去問は陳腐化しない)です。
クラシックの演奏会に行くと、いまだに、バッハ・ベートーベン・ショパン・シューベルト・シューマンのオンパレード!
現代作曲家の曲は、なかなか演奏されません。
これは、現代作曲家の曲が過去のコンテンツと競合し、現代作曲家の曲が負けているからです。
「人間の保守性」と「コンテンツの性質」を考えると、予備校を飛び出して、斬新な教材を開発しようとする講師は、この現代作曲家と同じ覚悟が必要でしょう。
(8)
最後にもう一つ。
過去のコンテンツと競合した場合、過去のコンテンツに軍配が上がるという事実は、アフィリエイトサイトを運営している講師・一般人にも当てはまります。
特に「人間の保守性」が無くならない以上、アフィリエイトサイトも「早い者勝ち」の傾向大です。
過去のコンテンツに軍配が上がるとすれば、昔からアフィリエイトをやっている人には、まず勝てません。
給料が上がらないおり、千円でも稼ぎたい気持はわかりますが、ほどほどに…。
もっと「別な時間の使い方」がないか、ここら辺で考えてみてはどうでしょうか。
地主様を儲けさせるだけです!
あまり言うと、私がグーグル八分にされちゃう。
あ~コワッ!