個人情報を出さなければ、プライバシーが守れます。
でも、個人情報を出さないリスク(損失)もあります。
ここに気づいている日本人は、とても少ないと思います。
(1)ネットで情報を発信している人
「アメリカでは実名でブログを発信するのが常識」らしいですが、わが国は匿名ブログのオンパレードですね。
私の実感では、日本人読者の、
・ 2割が…ちゃんとした人
・ 3割が…変な人
・ 5割が…どうでもいい傍観者
です。
匿名でブログを書いている限り、2割の「ちゃんとした人」からは相手にされないと思って下さい。
「ちゃんとした人」と「変な人」の中間に位置する迷物講師でさえ、匿名ブログは無視します。
そんな時代なのでしょう。
最近、グーグル内部の人(日本人)も「アメリカでは実名でブログを発信するのが常識!」との啓蒙活動を盛んに行っています。
(2)ネットで情報を発信していない人
ブログを書いていない人にとっても、個人情報を出さない事がリスクになることがあります。
でも、ネットで情報を発信していない人は、3割の「変な人」に騙されないメリットの方が大きいと思います。
つまり、ネットで情報を発信していない人にとって、個人情報を出さないリスクは、極めて小さいです。
(3)発信情報のテーマ
個人情報を出さないリスクは、ブログのテーマによって違ってきます。
(イ)
例えば、ブログのテーマが「政治の批判」だとします。
この場合、読んでいる人が惹(ひ)かれるのは、書き手の実名より、書いてある内容でしょう。
読み手は、マスコミにない斬新な切り口を求めています。
だから、「政治の批判」がブログのテーマの場合、個人情報を出さないリスクは、ほとんど無いと言えます。
3割の「変な人」に対抗するためにも、匿名ブログにすべきでしょう。
(ロ)
ブログのテーマが「病気の予防・治療」の場合はどうでしょうか。
この場合、読んでいる人にとって重要なのは、書き手です。
私ごときが、ガンの予防・治療について新しい情報を書いても、誰も信用しませんよね。
でも権威ある医学部の教授が実名で書いたら、どうでしょう。
その差は明らかです。
したがって、「病気の予防・治療」がブログのテーマの場合、個人情報を出さないリスクは、とても大きいと言えます。
(ハ)
ブログのテーマが「宅建試験の合格」の場合は、上の(イ)よりも(ロ)に近いです。
「宅建試験の合格」は、不安を抱えている受験者にとっては「病気の予防・治療」そのものだからです。
だとすれば、「宅建試験の合格」がブログのテーマの場合は、権威ある者(宅建講師)が実名で書く事が不可欠であり、個人情報を出さないリスクは、とても大きいです。
(4)この記事を書いたきっかけ
2005年(平成17年)4月1日から個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)が施行され、その頃から、ブログで情報を発信する人が増えました。
私も、2005年(平成17年)6月1日からブログを始めました。
でも、個人情報保護法のせいで、プライバシーに対して過剰反応する人が増えてしまったようで心配です。
この心配が、きょうの記事を書いたきっかけです。
実名で情報を発信すれば、自分の名誉を賭けることになります。
責任も重大ですが、2割の「ちゃんとした人」は、そんなブロガーを探しています。
覆面をかぶったまま何百回ブログを更新しても、しょせん黒子(くろこ)で終わってしまいます。
自分のためにもなりません。
なお、複数の金儲け専用ブログ(例:アフィリエイト専用)を運営しているので、積極的に個人情報を隠さないと困る所がありますが、きょうの記事は、そんな輩(やから)はハナから相手にしていません。
2008年06月30日(月)記
2010年11月28日(月)追記
2023年11月01日(水)追記
ページのTOPへ