(1)
ディスレキシア(dyslexia)とは、頭の良さは普通以上なのに、「文章を読む力」(読解力)だけに障害があることです。
日本語では、読字障害(識字障害)などと訳され、子ども時代に良く見られる症状とされてきました。
でもディスレキシアは、子ども時代特有の症状ではありません。
一生ものです。
ディスレキシアは、左脳の特定分野に「先天的な障害」があるために起きる症状だ、というのが定説だからです。
左脳は、主に言語認識・論理的思考・計算などを担当する部位ですが、その「39・40野という場所」の先天性障害ではないか、ということです。
(2)
最近の研究では、ディスレキシア(読字障害)の人は、日本人の5パーセントだそうです(英米では人口の10パーセントだそうです)。
単純に考えると、宅建受験者の5パーセント(20人に1人)がディスレキシアということになりますね。
以上のことは、きのう放映されたNHKスペシャルというテレビ番組でも言っていました。
(3)
宅建は、純粋な書面審査(いわゆる活字を読む試験)です。
そこで、子ども時代から「文章を読む力」に自信のない人には暗い話になってしまいました。
一般の子どもは、4歳くらいから文字に興味を示しますが、絵だけにしか興味を示せなかった幼児時代を送った人、小学校時代、教科書を音読するように名指しされた途端にシドロモドロになってしまった人は、ディスレキシア(読字障害)である可能性が非常に高いです。
でも、私のこの駄文を読めるあなたは、たとえ医学的にディスレキシアと診断されたとしても、宅建に合格することなら十分に可能です。
重度のディスレキシアじゃ、そもそも、このブログの文章さえ読解できませんから…。
同じディスレキシアでも、重度から超軽度まで様々な段階があります。
私は医者でも言語聴覚士でもないですが、宅建講師歴22年の経験から、軽度・超軽度の人なら、訓練によって、宅建試験に十分合格できる、と断言できます。
ただ先天性のものには変わりないので、ディスレキシアでない人と比べたら、合格までの時間(訓練)は倍以上掛かるかも知れません。
宅建倶楽部が、試験的に2年間サポートの講座・教材を売り出した理由の一つでも有ります。
ここを研究している宅建講師は皆無だろうと思って、きょうの記事を書きました。
平成20年10月13日(月)記
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