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講座・教材の話
猿マネを改心しました
(1)マスメディアの本質
テレビ・新聞・ラジオ・雑誌等のマスメディアは、「卸売り業」の一種です。
何を卸すかと言えば、「大衆の注目」ですね。
ヤフー・グーグル等のポータルサイトを含めて、マスメディアの本質は「大衆の注目の卸売り業」だと思います(卸売り先は広告主)。
(2)マスメディアの本能
マスメディアは大衆を相手にするだけに、ある種の本能に基づいて行動します。
誰かに嫌われるのを極端に恐れるという本能です。
誰かに嫌われたら、それに匹敵するだけ大衆の注目(アテンション)が減るので、考えてみれば当然の事ですよね。
最優先事項は「嫌われない事」。
マスメディアに携わる人は、嫌われたらオシマイだよ、と今でも繰り返し教育されていることでしょう。
(3)今までの宅建倶楽部の運営方針
私も宅建倶楽部の運営に際して、宅建受験者に「嫌われない事」を最優先させて来ました。
同業他社に嫌われるのは、初めから覚悟の上でした。
でも受験者に嫌われるのは、とても怖かったです。
その意味では、私のビジネスのスタイルなんか、単にマスメディアを猿マネしただけのものだったように思います。
「私はすべての宅建受験者の味方です!」的な、歯の浮くような営業トークを振りまいていたのも、そのためです。
(4)猿マネを改心しました
そんな馬鹿な私でも、最近ようやく、自分のビジネススタイルが明確になってきました。
それは、「宅建倶楽部はマスメディアではない!」という当たり前の事でした。
宅建受験者の皆さんから見て、私の存在意義はハッキリしてます。
宅建試験に短期合格させること。それっきゃないでしょう?
とすれば、マスメディアを猿マネして「嫌われない事」を最優先させ、「私はすべての宅建受験者の味方です!」的な事を言えば言うほど、私の存在意義が薄れるばかりだ、と最近ようやくハッキリして来たのです。
私は猿マネを改心しました。
(5)私を改心させた要因
私を改心させた要因は、次のものです。
(イ)「嫌われない事」は不可能
ネット社会にデビューして10年以上になりますが、今では、「嫌われない事」を最優先事項とするマスメディアの本能自体が陳腐化した、と私には感じられるのです。
「嫌われない事」を最優先し、万人受けすることを狙えば狙うほど、そのメディアは個性を失い大衆食堂化してしまうというジレンマですね。
現在はネット社会の成熟により、様々な情報が洪水のように押し寄せて来るようになりました。
これにより、大衆のイデオロギー・好みが以前とは比べ物にならないくらい多様化してしまいました。
・最近新聞が売れない
・最近出版界の調子が悪い
・昔のように大視聴率を記録するテレビ番組が無くなった
これらを見ても、大衆のイデオロギー・好みの多様化は、容易に想像がつくでしょう。
こういう現象は、宅建受験者にも例外ではありません。
4~5年前までの受験者と比べ、イデオロギー・好みが実に多様化しました。
それに伴い、「私が何を言っても効き目のない受験者」も、すごく増えました。
私が商売を離れて、時代を経ても変わらない合理的な法律の勉強法を示しても、4~5年前までと比べると反応はすごく鈍く、だとすれば、受験者のイデオロギー・好みの多様化が原因と考えざるを得ない状況です。
大衆のイデオロギー・好みが多様化してしまった今、「嫌われない事」を最優先するビジネススタイルは、どう見ても時代遅れです。
と言うか私は、「嫌われない事」は不可能、と強く意識せざるを得ません。
(ロ)幸せになれない受験者が出てくる
いくらネット社会が成熟しても、合理的な法律の勉強法は不変です。
太平洋戦争前から変わらないでしょう。
宅建が活字を読むアナログ試験である限り、ホントに不変です。
でも、イデオロギー・好みが多様化してしまった現代の受験者に対して、「合理的な法律の勉強法は昔から変わらないんだよ!」と声を大にして言ったところで、閲覧者の半分に届くかも疑問です。
と言うことは、宅建受験者によっては「宅建倶楽部のサイトなんか見ないほうが幸せ」という人も結構いるのではないか、と強く思うようになりました。
もっと言うと、いろんな宅建サイトを「つまみ食いして歩く受験者」にだって、私は幸せになってもらいたいですが、不合格だった場合のその受験者に対する影響が心配なんです。
宅建倶楽部のサイトを見ていると、幸せになれない受験者が出てくるという心配です。
A 迷物の教材をつまみ食いしたので不合格だった
B 他社の教材をつまみ食いしたので不合格だった
この両者を比べた場合、同じ不合格でも、他の面で違って来る心配があります。
AタイプのほうがBタイプより、はるかに不幸と思うのです。
というのは、中途半端に私の事を知ってしまうと、何て言いますか、不合格だった場合に人生に対する自信まで失ってしまう (あるいは自信を失うキッカケを作ってしまう)
んじゃないか、と心配してるんですよ。
何しろ私は、性格的に「人をぐいぐい引っ張って行くタイプ」だと思うし、かつ毒舌ですから。
だったら、毒にも薬にもならない他社の講師・教材をつまみ食いしたほうが、しばらく不合格は続くかも知れないけど、つまみ食い受験者にとってはよほど幸せではないかと…。
(6)最近私が言い出した事
以上の考慮から、最近私は次のように言い始めました。
「私を気にいって下さった方」が、どうしたら一人でも多く合格できるかを考えて暮してる。
「私を気にいって下さった方」とは、私の教材を中心に勉強してくれる人の事。
そういう人に対しては、有料・無料を問わず「仲間意識を持ちたい!」。
いろんな宅建サイトを「つまみ食いして歩く受験者」にまで気にいってもらうのは不可能。
これは講師歴23年目にしてたどり着いた心境。
平成21年9月3日(木)記
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