人生のイロイロな基準点

暮からお正月にかけて、テレビは全然みていません。
私の家族も、今さら「紅白」をみているようなヤツじゃないのが嬉しかったです。

そんな時間があったら本を乱読しようと思い、いま実行している最中です。
ほどんどが、すでに買っておいたのに時間がなくて読めなかった本です。
重いテーマから軽いのまでイロイロ。
文庫本に換算して30冊は読んだかな?

軽いのでは「菊次郎とさき」(新潮文庫)が印象に残りました。
ビートたけし(北野武)が彼の両親をつづった本です。
テレビドラマ化されたらしいですが、私はみていません。

「菊次郎」というのは、飲んべいで酒乱、女房を平気で殴るとんでもないオヤジですね!

私の父親(平成7年没)も相当な飲んべいでしたが大違いです。
私の父は、ただの一度も妻に手をあげたことはなかったです。
子供の教育にも非常に熱心でした。

この本を読み終えて感じたこと。

だからと言って、
私の父親が「菊次郎」より優れていたかというと、そうではないということです。

私の父親は、「参考書を買う」といえば、それがウソだとわかっていても金をくれる人でした。
木っ端役人の安月給のくせに。

役所では、東大卒のキャリヤに定年までペコペコせざるを得ません。
その仕返しを息子に期待したのでしょう。
私は、それを見透かしていました。

今、
子供に見透かされるような父親の教育熱心は、その子を「確実に三文安くした!」と思っています。

今は、
何事もバランスが必要なのだと、確信をもって言えます。
飲んべいで酒乱のオヤジも駄目ですが、教育熱心すぎるオヤジも駄目です。

このバランス感覚は、人生すべてに当てはまると思います。
そして、
バランスをどの辺でとるかが、人生の楽しみでもあり、苦しみでもあるのでしょう。

宅建の勉強も同じです。
遊びすぎてもダメですが、完全主義でやるのもダメです。

法律ではバランスをとる点を「基準」といいます。

宅建試験で勉強する、建築基準法の「基準」、免許の「基準」などという専門用語も、みんな自由と規制のバランスをどの辺でとるかという話です。

法律の基準は条文に書いてあるのだから、言ってみればやさしいです。

でも宅建の勉強をはじめ、人生のイロイロな基準点は、誰にでも当てはまる確実なものはないです。自分で選べない部分もあります。

それだけに一層むずかしいです。

平成18年1月3日(火)記

ページのTOPへ