最後に更新した日:2021年03月13日(土)
(1)
企業の宣伝にせよ、その企業の提灯(ちょうちん)ブロガーが発する情報にせよ、はたまた御用学者が発表する見解にせよ、それらに「騙されやすい人」がいます。
かく言う私も、昔は騙されやすいタイプでした。
でも年を重ねるにつれ、だんだん「騙されにくい人」になりました。
(2)
「騙されやすい人」が、稼げるブログを運営していたけれど、今年になってからの Google 新アルゴリズム(パンダ・ペンギン)によって、自分のブログが検索順位50位以下(厳しく言えば圏外)に転落してしまったとしましょう。
その「騙されやすい人」は、SEO で飯を食っている業者の、次のような宣伝に騙されます。
「 Google の新アルゴリズムによって、被リンクは価値を失いつつあります。したがって、今まで得ていた有料リンク等の不正リンクはどんどん削除するのがこれからの
SEO です。SEO 対策はA社におまかせ下さい。」
「騙されやすい人」は 、「新アルゴリズムによって、被リンクは価値を失いつつある」というフレーズに飛びつきます。
そこで、身に覚えのある不正リンクをどんどん削除しました(あるいは業者に依頼して)。
それで、現在どうなっているか。
不正リンクをどんどん削除しても、以前の順位には回復していません。3ヶ月経っても4ヶ月経っても…。
(3)
このような「騙されやすい人」に向かって、さらに悪の手は忍び寄ります。
今度はこういう宣伝です。
「 Google のアルゴリズムは昔から変わっておりません。パンダ・ペンギン後も被リンクは価値を失っていません。昔のように被リンク対策が直ぐに被リンク効果に反映されなくなっただけです。したがって、今まで得ていたリンクを闇雲に削除するのは間違った
SEO です。SEO 対策はB社におまかせ下さい。」
身に覚えのある不正リンクをどんどん削除してしまって、3ヶ月~4ヶ月経っても一向に回復のきざしがないブログ運営者にとっては、飛びつきたくなる宣伝コピーです。
(4)
迷物講師は今「騙されにくい人」に変身したので、まず(2)のA社の宣伝は信用しません。
A社の宣伝は、「新アルゴリズムによって、被リンクは価値を失いつつある」という点に核心があります。
しかし、その理由が一切示されていません。
Google の公式見解でそう述べられているわけじゃないです。
ネット上でも「新アルゴリズムによって、被リンクは価値を失いつつある」ということの根拠については、見たことも聞いたこともないです。
(5)
さらに私は、(3)のB社の宣伝も信用しません。
B社の宣伝は、「パンダ・ペンギン後も被リンクは価値を失っていない」という点に核心があります。
でもやはり、その理由が一切示されていません。
Google の公式見解でそう述べられているわけでもないです。
ネット上でも「パンダ・ペンギン後も被リンクは価値を失っていない」ということの根拠については、やはり見たことも聞いたこともないです。
(6)
きょう書いてきた「騙されやすい人」には、われわれの業界で言えば宅建講師等の関係者が含まれています。
普段偉そうな事を言っている者でも、案外「騙されやすい人」なんですね(私も昔はホントそうだった)。
いわんをや!
宅建受験者のかたは、もっと「騙されやすい人」だと、当の宅建講師などが手ぐすねひいて待ちかまえているかも…。
※ オマケ
上の(6)で私が書いたことを「ナルホド!」と思った宅建受験者のかた、実は、宅建講師等の関係者に「騙されやすい人」です(笑)。
例えば、「この講座は合格率80パーセント以上です」にコロッと騙されちゃいます。
なぜなら、「宅建講師等の関係者でも騙されやすいのに、いわんをや、宅建受験者のかたは…」という(6)のフレーズには、何ら根拠がないからです。
落ち着いて考えれば、まだ宅建に合格していない人(受験者)がすでに宅建に合格した人(講師等)より「騙されやすい人」だなんて、失礼な話ですし、根拠もないですよね。
根拠がないことを知りながら、自分の都合の良い方向に持っていくために、消費者をムードで釣る。これが宣伝の極意です。
宅建試験の勉強に限らず、根拠(理由)を探るくせをつけることは、とても重要な事だと思います。
最初に投稿した日:2012年09月28日(金)
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